ニューヨーク、マンハッタンはそれぞれの地区によってガラッと表情の変わる街。
おなじみのエリアから、聞いたことがないエリアまでとても細かく分かれています。
どの街の雰囲気が好きか、居心地よく感じるかは人によって異なるので、実際に歩いてみるのが一番ですが、その前に、以下ご覧ください。
目次
アッパー・マンハッタン
ワシントンハイツ
ニュージャージー州につながるジョージ・ワシントン橋がある地域。
橋の麓の公園は緑豊か、ハドソン川の景色も大変美しい。ヒスパニック系アメリカ人の本拠地であるこの地区はいつもとても活気に満ちている。
映画化されたミュージカル「イン・ザ・ハイツ」の舞台となった場所。
マンハッタン内にしては家賃が低いが、マンハッタン中心地に通勤・通学する方は少し時間がかかる。
ハーレム
ジャズ、ソウルフード、ゴスペルなどで知られるアフリカン・アメリカンの本拠地。
125丁目にはアポロシアターがあり観光客も多く訪れる。
ハーレムの西側は日本人を含めたアジア人の住人も増えてきている。
ホールフーズなど大手チェーン店の進出も増え、近年開発が進んでいる地区。
セントラルパーク沿いの中心地は特に人気が高い。
一口にハーレムと言っても地域は広大で場所によってはスペイン語が飛び交っている。
学区があまり良くないのが難点。
モーニングサイドハイツ
ハーレムとアッパーウエストサイドに挟まれた地域。北は125丁目から南100丁目まで。
アイビーリーグの一つ、名門私立校コロンビア大学がある。
大学関係者や学生が多く住む落ち着いた雰囲気のある閑静な住宅街。
春には美しい桜が楽しめるその名も「Sakura Park」はぜひ訪れたい場所。
イーストハーレム
一般的に「スパニッシュ・ハーレム」や「El Barrio(スペイン語で近所という意味)」として知られるこの地域はその名の通りラテン系、カリブ人、アフリカン・アメリカンの存在が目立つ地域。
アッパーイーストサイドから北上すると周辺のレストランやお店が一気にラテン系の雰囲気に変わる。
治安はやや不安定。
アッパーウエストサイド (リンカーン・スクエア含む)
セントラルパークの西側に位置する、言わずと知れた高級住宅街。
セントラルパークとリバーサイド・パークに挟まれたこの地区はマンハッタンで最も緑豊かな場所の一つである。「マンハッタンの川沿いは危ない」というのは一昔前の話。
近年ハドソン川沿いの整備と開発が進み、新しいビルが多く建設されている。
ハドソン川沿いに作られたリバーサイド・パークは映画のロケ地としても有名で、夕暮れ時の景色は一見の価値あり。
学区がよく、静かな環境なためお子さん連れの家族も大変住みやすい地域である。
アッパーイーストサイド
全米屈指の高級住宅街として知られるこの地域はセントラルパークの東側に位置している。
一流デザイナーのブティックが立ち並ぶ5番街、マディソン・アベニューは観光客にも人気のエリア。
セレブが住む高級アパートから学生が住むアパートまで賃貸アパートが多数立ち並ぶ。
有名私立校だけでなく、公立の学校の質が高く、お子さん連れのご家族に人気の地域。
日本人も多く住むエリア。
ミッドタウン
クリントン / ヘルズキッチン
ミッドタウンの西側に位置するこの地区は「ヘルズキッチン」という名称で知られている。
開発業者が「クリントン」という新名称をつけてこの地域の印象を変えようとしたものの、未だこの名称は浸透しておらず、クリントンと呼ぶニューヨーカーは見かけない。
この地区には世界各国の料理が楽しめるレストランが立ち並ぶ。
近年開発が進み、高級アパートやモダンなオフィスビルが次々と建設されている。
ミッドタウン・サウス
世界中誰もが知るタイムズ・スクエアーがある地区。
セントラルパークより南から29丁目まで、マンハッタンの中心に位置しているため、多くの地下鉄路線が通り、どこに行くにも便利な場所。コンサートやバスケットボールの試合で有名なマディソン・スクエア・ガーデン、エンパイア・ステートビル、ロックフェラー・センターなど有名な建物が目白押し。
いつも観光客で賑わい、人通りが非常に多い活気溢れる地域。
公立校の質があまり良くないので独身の方またはお子さんのいないご家庭向き。
ミッドタウン・イースト / マレーヒル
グランドセントラル駅、国連本部がある地区。3番街から5番街はオフィスが多数立ち並ぶビジネス街、3番街より以東に進むと静かな住宅街。ニューヨーク警察の発表によると、ミッドタウン・イーストは犯罪発生率がとても低い地域と言われている。日本企業のオフィスも多く周辺には日本食レストラン、日系スーパー、美容院、書店も揃っているため日本人には住みやすいエリア。ミッドタウンの中心地とは大きく異なり、静かで環境がいい。学区が良いのでお子さん連れのご家族にも人気。国連総会の時期は周辺の道路が閉鎖されるため車で通勤される方は注意が必要。
キップスベイ
マレーヒルと併せて紹介されることの多いとても小さなエリア。東側の川沿いには救急病院を含めた病院が並んでいる。
静かで平和な地域ながら他のミッドタウン・イーストに比べて少しだけ家賃が下がることからニューヨーカーに人気。
ダウンタウン
チェルシー
アンディ・ウォーホルが住んでいたことでも有名な芸術の街として知られる地区。
アートギャラリーが多数点在し、チェルシー・マーケット、ハイラインは言わずと知れた観光スポット。おしゃれなレストラン、カフェ、バー、店舗が並び、昼も夜もにぎわっている。
ハドソン川沿いの公園は綺麗に整備され、ランニングや散歩をしている人を多く見かける。
若い層のニューヨーカーに人気の地区であり、家賃は高い。
ウエスト・ビレッジ
重厚なブラウン・ストーンの建物が立ち並び、石畳の通りが美しい街。
近隣の地区が時代に合わせて近代的に変化して行く中、19世紀の町並みを残している地区です。オフィスビルがほとんどなく、平日の昼間は静かで落ち着いた雰囲気の閑静な住宅街。
おしゃれなカフェやレストランが多く、住人は必ずお気に入りのカフェがあると言われている。
「一度ウエスト・ビレッジに住んだ人は引っ越したがらない」と言われている通り、アパートの空きが少なく、家賃が高くなっている。
グリニッチ・ビレッジ
20世紀中、この地区はダウンタウン文化の中心地と呼ばれていた。
ボブ・ディランが定期的に出演していた「Cafe Wha」がある。シンボルとも言えるワシントン・スクエア・パークには日々住人が集い、友人とのんびりチェスをしたり、パフォーマンスや音楽の生演奏を楽しんでいる。
ジャズクラブ、レストランが多く、たくさんの人が訪れる地区でもある。
ワシントン・スクエア・パークの東側には有名なニューヨーク大学があり、若者で賑わっている。
イーストビレッジ
1900年代以降、自由奔放なライフスタイルを楽しむ作家や芸術家が好んで移り住んできた地区。
9丁目とセント・マークス・プレイス周辺には日系のスーパー、レストラン、バーが多数あり、朝方まで営業している日系の居酒屋やカラオケ屋とともに、コメディ、インディー・ロック・クラブも多く「眠らない街」の一つでもある。
東側イーストリバー沿いはきれいに整備され、緑豊かな公園をのんびり散歩している人も多い。
ソーホー
ファッションの街、ソーホー。
高級ブティックやおしゃれなショップが立ち並ぶこの地区は買い物客が後を絶たない。1800年代にイギリスより伝わったキャスト・アイアン建築は、当時主流だったレンガや石を使うより、安価で早く建設できたことからソーホーにたくさん建築された。
ただし、この建築様式は短命で、すぐに鉄骨構造に置き換えられてしまったことから、ソーホーの大部分は歴史地区に指定されている。物件数は少なく、家賃も高いこの地区は、住宅街というより商業地区となっている。
トライベッカ
かつては産業倉庫の本拠地だったこの地区は今ではセレブに人気のエリアとなっている。
高級ホテルや人気レストランの多いこの地区は、都会の息苦しさを感じさせない、落ち着いてゆったりとした雰囲気が人気。改装されたロフトや高級アパートを所有している有名人も多い。
トライベッカには高層ビルが多く、豪華なハドソン川の景色を眺めながら暮らすことができるが、家賃は非常に高い。裕福な家庭が多い影響もあり公立校の質が高い。
リトル・イタリー
その名の通り、イタリアから移ってきたイタリア人移民によって作られた街。
子孫であるイタリア系アメリカ人たちは、他地区に移り住んでいるものの、美味しいイタリア料理店は健在。
昼も夜も食事を楽しむ人で賑わっている。
ほとんどの住宅はレストランや店の上にあるウォークアップで空室が少ない。
チャイナタウン
多文化が混在するニューヨークで、独自の文化を確立しているチャイナタウン。
レストランや食品店、雑貨店が多数並び、食事もショッピングも比較的安価でできることから、いつも大勢の人で賑わう活気溢れる地区。アジア系の野菜や食材が揃うため食料調達にとても役立つ。
年々勢いは劣らず、徐々に面積を広げている。
住宅のほとんどがレストランや店舗の上にあるものの、近年では新しいビルが建設されている。
ただし、空き物件が少ない。
ローワー・イーストサイド
「眠らない街」代表のこの地区は、その名の通り、多数のレストランやバーがあり、夜には若者が集う街である。
人気バーの外には毎晩のように入店待ちの列ができている。
アートギャラリーやおしゃれなセレクト・ショップも多く、人の少ない日中に周辺散策を楽しみたい。音楽活動が盛んなこの地区では、人気バーにて新進気鋭のバンドの生演奏が毎晩楽しめる。
きれいに整備されたイーストリバー沿いではウィリアムズ・バーグ橋を眺めながらのジョッギングがおすすめ。
新しい高層ビルが増えているものの、家賃は比較的手頃。
ただし、若者が集まり、流行の発信地として人気の地区、家賃の上昇が予測できる。
バッテリーパークシティ
マンハッタン南端のこの計画都市は、豊かな緑、ハドソン川の美しい景色、のどかな環境、低い犯罪率で都会の喧騒から離れるのにとてもふさわしい場所。
きれいに整備された川沿いの公園や、緑溢れる公園など、5つの公園があり、金融街で働く人がランチを楽しんでいる風景もよく見られる。
ニューヨークの他の地区とは異なり、ブラウン・ストーンのアパートはなく、高層ビルの現代的なアパートが揃い、ほとんどのビルにジムや駐車場が完備されている。
公園が多く、学校の質も良いため、お子さん連れのご家族も住みやすい場所。
ファイナンシャル・ディストリクト
金融街として知られるこの地区はマンハッタンで最も歴史的な地区の一つであり、アメリカ初代大統領、ジョージ・ワシントンが大統領就任式を行ったフェデラル・ホールがある。
平日の日中は近隣で働く会社員たちが忙しく歩き、昼食時はどのレストランも大変賑わっている。
仕事後にはサウス・ストリート・シーポートでハッピーアワーを楽しむ姿が見られる。
週末は歴史的建物観光や、ショッピングモールでの買い物を楽しむ観光客で賑わう。
歴史的建物と近代ビルが混在するこの地区は、様々な予算に対応できる不動産のオプションが豊富と言われている。