不動産価格が高騰しているニューヨークで、コンドミニアムやアパート、一戸建ての購入は、手の届かないものに感じるかもしれません。しかし、物件を購入する価値は価格以上!
メリットその① 損益分岐点
エリアによっては「損益分岐点(英語ではtipping point)」の観点から、賃貸よりも購入のほうが経済的に賢明な選択となる可能性が高いのです。不動産サイトStreet Easyでは、投資の回収にかかる年数を計算できるツールも提供しています。
https://streeteasy.com/tippingpoint
メリットその② クレジットスコア
次に、他の米国の都市と比べると投資額は大きくなりますが、ニューヨークで不動産を所有することは、クレジットの構築や資産形成につながります。一般的に700点以上が好ましいとされ、このスコアによって住宅ローンの金利も変動します。
☆クレジットって何?
「クレジットスコア」とは信用スコアのこと
アメリカでは、個人の信用力を数値化した「クレジットスコア」が非常に重要で、この数値は300-850点の範囲で評価されます。このスコアは:
- ローンを組む際の金利設定
- クレジットカードの審査
- 賃貸物件の契約
- 就職時の身元審査 など、生活の多くの場面で参照されます。
住宅ローンを組んで毎月きちんと返済を続けることは、このクレジットスコアを向上させる効果的な方法の一つとされています。これは、長期的な債務に対する返済能力と信頼性を示すことができるためです。
メリットその③ 節税
また、税制面でのメリットも見逃せません。住宅ローンの金利部分が控除対象となるほか、5年間のうち2年以上を自宅用として使用した場合には、売却時のキャピタルゲイン控除も受けられます。
☆キャピタルゲイン税優遇措置とは?
5年間保有し、内2年以上住居として使用した場合適応される。
1人 25万ドル
夫婦 50万ドル
の所得税控除があります。
メリットその④ 家賃
家賃の値上げに悩まされることがなくなります。ニューヨークでは毎年もしくは契約更新毎に家賃が上がっていくことも多く、値上げを受け入れるか引っ越すかの二択を迫られることも。しかし、固定資産税・管理費・住宅ローンの毎月の支払い金額の合計が、家賃と同じくらいの金額に収まるような物件を購入すれば、資産を持ちながら将来的なキャピタルゲインも期待できる、お得な選択となります。
メリットその⑤ 自由なリフォーム
物件を所有することで、リノベーションやインテリアコーディネート、リモデルなどの改装の自由度が上がるのも、大きな魅力!コンドミニアムやコープの場合は、建物のルールや規約による制限があるため、完全な自由ではありませんが、ルールの範囲内で、リビングの壁紙を好きな色に変えたり、バスタブを取り替えたりすることが可能です。
大きな買い物ですから、もちろんどこでもいいわけではないですよね……
ニューヨークでの住宅購入をお考えの方は、物件選びにおいて複数の要素を総合的に検討する必要があります。
手頃な価格帯はもちろんのこと、設備の充実度や通勤の利便性、予算に加えて、固定資産税や管理費等の毎月の支払い金額を考慮に入れることが重要です。また、将来のキャピタルゲインの可能性、エリアの治安状況、そして周辺エリアの開発計画なども、長期的な投資価値を左右する重要な判断材料となります。
今日はおすすめの住宅購入エリアについても、ご紹介!
おすすめエリア①ダンボ/ブルックリン
ダンボ(DUMBO)とは「Down Under Manhattan Bridge Over Pass」の略で、マンハッタンブリッジの麓に位置するブルックリンの人気エリアです。マンハッタンの絶景ウォーターフロントビューや、個性的な倉庫をリノベーションした建物が特徴的。シングルや専門職の方々、クリエイター達に特に人気の高いエリアとなっています。
交通の便も良く、A/C線やF線を使えばロウアー・マンハッタンまであっという間。自転車や車、フェリーでのアクセスも可能です。
緑にも囲まれ、おしゃれなレストラン、バーが点在する立地の良さから、ニューヨークでの生活を存分に楽しめる地区といえます。ただし、ブルックリンの中でも特に人気の高いエリアのため、物件価格は決して安くはありません。マンハッタンからの移住者が増加傾向にあり、今後も価格上昇が予想されるので、購入をお考えの方はお早めに検討されることをおすすめします。
【ダンボでおすすめのスポット&アクティビティ】
毎月第一木曜日には「First Thursday Gallery Walk」が開催され、地区内の様々なアートギャラリーや期間限定展示を楽しむことができます。エンパイア・フルトン・フェリー・パークからは、マンハッタンのスカイラインと港の絶景を望むことができ、歴史あるジェーンズ・カルーセルも必見です。
セントアンズ・ウェアハウスでは、オリジナル演劇やブロードウェイミュージカルの公演を観賞できます。
カフェでの作業派の方には、フェアトレードコーヒーで有名なブルックリン・ロースティング・カンパニーがぴったり。イタリアン料理なら、フェットチーネ・ボロネーゼやなすのパルメザン、スパゲッティが評判のAlMarへ。ビール好きの方には、個性的なクラフトビールを提供するEvil Twin Breweryがおすすめです。
おすすめエリア②チェルシー
マンハッタンを代表する人気エリア、チェルシー。
アート、文化、ナイトライフの中心地として知られるこの地域は、立地の良さから不動産市場も高額で競争が激しい状況が続いています。そんな中、新たな注目を集めているのが、より手頃な価格でチェルシーの魅力を享受できるウエスト・チェルシーです。
ハドソン・ヤードに近接しながらも、古き良き街の趣を残すウエスト・チェルシーは、比較的新しく開発された地域。GoogleやWeWorkといった大手企業のオフィスも進出しており、不動産投資の観点からも将来性が期待されています。
公共交通機関や電車へのアクセスはやや不便なため、家族層よりもライドシェアを活用する若手社会人に人気があります。特にアートやテクノロジーに興味を持つ人々が多く集まり、独特の街の雰囲気を作り出しています。
【チェルシーでおすすめのスポット&アクティビティ】
街の魅力を体験するなら、まずはハイラインがおすすめ。かつてニューヨーク・セントラル鉄道が走っていた線路を活用した1.45マイルの高架公園は、散歩やジョギングに最適なスポット。現代アートのギャラリーも点在し、芸術の息吹を感じることができます。
夜を楽しみたい方には、マッキトリック・ホテルでの没入型演劇公演やライブコンサート、ルーフトップバーがおすすめ。食事なら、バーガーからピッツァ・ビアンカまで、季節のブランチメニューを楽しめるクックショップは外せない人気店。
おすすめエリア③フォレストヒルズ/クイーンズ
ニューヨークで庭付き一戸建てに住む夢を叶えるなら……マンハッタンやブルックリンの喧騒から離れた、クイーンズの中心部に位置するフォレストヒルズは、都会の中のオアシスとも呼べる住宅地です。
なだらかな丘陵地に広がるこの地域には、木々の並ぶ趣のある通りが続き、ニューヨークの他のエリアとは一味違う雰囲気を醸し出しています。
ここなら、庭付きの家に住み、車で通勤し、お子さんと一緒に歩いて学校に通うという、多くの人が思い描く理想的な暮らしも実現可能!
広々としたチューダー様式の一戸建てから、戦前に建てられたアパートまで、予算に応じて様々な住居オプションが揃っています。そのため、独身の方から若手社会人、ファミリー、退職後の方まで、幅広い層に支持される地域です。
郊外のような雰囲気と、フレンドリーなコミュニティ、手頃な住宅価格が特徴的ですが、だからといってニューヨークならではの便利さや多様な文化を諦める必要はありません!
ユダヤ系とアジア系の住民が多く、フォレストパークやフラッシング・メドウズ・コロナパークといった自然にも溢れ、徒歩や自転車で行ける範囲に楽しみが満載です。
【フォレストヒルズでおすすめのスポット&アクティビティ】
夏季には「フォレストヒルズ・フェスティバル・オブ・アーツ」が開催され、ライブ音楽やフードベンダー、クラフト作品などを楽しむことができます。テニス愛好家なら、会員制のウエストサイド・テニスクラブがおすすめです。
近くのクイーンズ動物園では、多くの動物たちと出会えます。
メキシカンが気分なら、5 Burro カフェでマルガリータとタコスを。デザートは近くのラ・ブーランジェリーで、ケーキやタルトを味わってみてはいかがでしょうか。
おすすめエリア④グリニッジ・ビレッジ
グリニッジ・ビレッジは、ニューヨーク・マンハッタン内でも一等地の素晴らしい地域です。美しい街並みとタウンハウス、優れた学校、レストラン、ショップが揃う最高の地域として、多くの人々に愛されています。
ビートニク運動発祥の地として知られるグリニッジ・ビレッジは、自由な思想と多彩な文化で知られています。また、ニューヨーク大学があることから、クリエイティブな思考を持つ人々や意欲的な若手社会人が集まり、ナイトライフも充実しています。
歴史的なブラウンストーンの建物や自然豊かなこのエリアは、ファミリー層にも人気です。ただし、この地域の物件は高額で、予算に見合う物件を見つけるのは容易ではありません。人気エリアのため在庫は常にタイトな状況が続いているのが現状です。とはいえ、十分な予算があるか、タイミングよく物件を見つけることができれば、ニューヨークで最高の住まいを手に入れることができる地域の一つといえるでしょう。
【グリニッジ・ビレッジでおすすめのスポット&アクティビティ】
街の中心に位置するワシントン・スクエア・パークは、地域のコミュニティの核となっています。チェスを楽しむ人々、遊び場で過ごす家族連れ、緑地でくつろぐニューヨーク大学の学生たちなど、様々な人々が集う憩いの場です。
食通を魅了するレストランも充実しており、マクドゥーガル・ストリートにある高級シーフードレストラン、マーメイド・オイスター・バーではロブスターロールを堪能できます。深夜の食事ならサイゴン・シャックで、本格的なタイコーヒーや定番のビーフフォーを楽しむこともできます。
エンターテインメントも見逃せません。コメディ・セラーでは、有名コメディアンから新進気鋭のスタンダップコメディアンまで、様々なパフォーマンスを楽しめます。音楽好きなら、ブルーノートやスモールズといったジャズバーで生演奏に耳を傾けるのもおすすめです。
おすすめエリア⑤リバーデール/ブロンクス
ニューヨークの喧騒から離れた静かな住宅地、リバーデール。ブロンクスの宝石とも呼ばれるこの地域は、ハドソン川沿いの緑豊かな丘陵地に位置し、都会の中の隠れ家のような魅力を放っています。
木々の並ぶ趣のある通りには、コロニアルやチューダー様式の一戸建てが立ち並び、ニューヨークでもお庭のある家での暮らしを叶えることができます。マンハッタンまでの通勤時間も比較的短く、理想的な住環境を提供してくれます。
子育て世代に嬉しいことに、ホレス・マン・スクールやリバーデール・カントリー・スクールといった一流の教育機関が充実。さらに、マンハッタン・カレッジやマウント・セント・ヴィンセント・カレッジなどの私立大学も近くにあり、お子様の将来の選択肢も広がります。
投資の観点からも魅力的で、ニューヨーク市で最も投資回収期間の短い地域の一つとして知られています。住宅購入から2年以内での収支バランスが期待でき、将来を見据えた住居選びにぴったりです。*
(*参考: New York neighborhoods where buying beats renting
https://ny.curbed.com/2017/6/22/15851010/nyc-best-neighborhoods-to-buy-vs-rent)
(Photo Credit: DALIA WOLFSON)
【リバーデールでおすすめのスポット&アクティビティ】
自然を満喫したい方には、リバーデール・パークがおすすめです。ハドソン川の絶景を眺めながら、バードウォッチングや散策を楽しむことができます。また、ウェーブ・ヒルでは、28エーカーの広大な庭園でアート展示を楽しんだり、季節の花々に癒されたりできます。
スポーツ好きの方には、ゲーリック・パークがおすすめ。伝統的なアイルランドのスポーツであるハーリングを体験したり、マンハッタン・カレッジのラクロスの試合を観戦したりできます。
レストランやカフェも充実しており、ザ・コーナー・カフェでは、ロシアン・オムレツやアボカドトーストなどの朝食メニューを楽しめます。夜はアン・ビール・ボクト・カフェで、シェパーズパイやバンガーズ&マッシュを味わいながら、ライブ音楽に耳を傾けるのもおすすめです。
ニューヨークでの新生活、どの地域に住むかで暮らしの質は大きく変わります。それぞれの地域に、居住用としても投資用としても魅力的な特徴があります。
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