【2020年第4四半期】ニューヨーク最新不動産売買市場

2021/2/9 タグ: /

2020年第4四半期のニューヨーク不動産マーケットリポートです。

マンハッタン・マトリックス コープ&コンドミニアム

第4四半期 増減(四半期) 第3四半期 増減(年) 昨年第4四半期
平均販売価格 $1,868,994 -14.30% $2,179,777 2.90% $1,815,700
SFあたりの平均販売価格 $1,536 0.30% $1,532 -2.80% $1,581
販売中央値 $1,050,000 -4.50% $1,100,000 5.10% $999,000
販売中央値・新開発物件 $2,757,500 -4.50% $2,886,098 11.10% $2,481,756
販売中央値・中古物件 $925,000 0.50% $920,000 -1.50% $939,500
契約件数 1,909 38.80% 1,375 -20.60% 2,404
マーケット滞在期間(日) 122 -14.70% 143 23.20% 99
値引き(%) 7.00% 8.90% 6.80%
市場にでている販売件数 8,277 -11.20% 9,319 24.60% 6,643

数字の参照:Elliman Report

ロックダウンの影響で2020年第2及び第3四半期は、2019年の同四半期と比較すると、販売件数が約半分に減少しました。
しかし最後の数か月で販売件数が増加し、第3四半期より38.8%増加の1,909件となりました。結果、第4四半期は前年同四半期比・約20%の減少にとどまりました。

コンドミニアム

第4四半期 増減(四半期) 第3四半期 増減(年) 昨年第4四半期
平均販売価格 $2,697,000 -20.50% $3,392,177 2.10% $2,642,424
SFあたりの平均販売価格 $1,898 -5.90% $2,016 -8.20% $2,067
販売中央値 $1,675,011 -5.10% $1,765,559 6.30% $1,575,000
契約件数 902 47.40% 612 -11.50% 1,019
マーケット滞在期間(日) 133 -21.30% 169 25.50% 106
値引き(%) 7.60% 10.30% 7.70%
市場にでている販売件数 4,046 -9.40% 4,464 14.40% 3,533

コンドミニアムの売れ行きが堅調です。
第4四半期は前四半期比でコープは32%、コンドミニアムは販売件数が47.4%増加しました。
しかし高級物件の売れ行きは鈍く、又、市場にでている販売件数が11%減少と過去最高の減少率となりました。

市場シェア 販売中央値
スタジオ 6.90% $577,500
1ベットルーム 31% $975,000
2ベットルーム 35.70% $1,922,500
3ベットルーム 18.50% $3,475,000
4ベットルーム以上 7.80% $6,426,320

市場に出ている販売件数はスタジオが1,050件と43%、4ベットルームは810件と15%の増加しました。

市場にでてから契約に至るまでの期間は過去3番目に遅い20か月間→13か月間と約36%短縮され少し改善しました。

高級物件

第4四半期 増減(四半期) 第3四半期 増減(年) 昨年第4四半期
平均販売価格 $7,647,808 -24.90% $10,188,231 0.00% $7,649,618
SFあたりの平均販売価格 $2,564 -9.60% $2,835 -10.50% $2,864
販売中央値 $5,600,000 -5.20% $59,100,000 16.70% $4,800,000
契約件数 191 37.40% 139 -20.70% 241
マーケット滞在期間(日) 170 -16.70% 204 24.10% 137
値引き(%) 9.80% 12% 8.90%
市場にでている販売件数 1,466 -8.40% 1,600 -19.20% 1,814

前四半期比、平均販売価格は24.9%、SFあたりの平均販売価格は9.6%下落しましたが、販売件数は37.4%増加しました。

市場シェア 販売中央値
コープ 53.40% $2,897,500
コンドミニアム 46.60% $10,234,943
新開発物件 49.70% $5,672,818
中古物件 50.30% $5,550,000

新開発物件

第4四半期 増減(四半期) 第3四半期 増減(年) 昨年第4四半期
平均販売価格 $3,823,673 -34.80% $5,866,496 -11.10% $4,301,136
SFあたりの平均販売価格 $2,346 -16.00% $2,793 -23.60% $3,071
販売中央値 $2,757,500 -4.50% $2,886,098 11.10% $2,481,756
契約件数 292 36.40% 214 -5.80% 310
マーケット滞在期間(日) 187 -30.00% 267 22.20% 153
値引き(%) 5.90% -13.80% 8.50% 8.90%
市場にでている販売件数 899 -37.00% 1,043 -12.50% 1,028
市場シェア 15.30% 15.60% -7.1 12.90%

販売価格は下落しましたが、契約に至るまでの期間が187日と30%短縮しています。

市場シェア 販売中央値
1M以下 13.40% -27.80%
1~3M 39.40% -23.80%
3M以上 47.30% 31.40%

3ミリオンドル以下の物件は23.8~27.8%値下げとなりましたが、3ミリオンドル以上の高級物件が31.4%値上げとなりました。

まとめ

住宅ローンの金利が下落した為、現金購入者が全体の40%に減少しました。価格別でみると50万ドル以下の物件では23.6%に減少しましたが、5ミリオンドル以上の高額物件では74.4%が現金購入しています。

争奪戦(Bidding war=複数のオファーが入った結果、値段を一番上げた者が購入)はわずか4.4%と過去8年間で最低記録となりました。ちなみに最も争奪戦が激しかったのは2015年第三四半期が最高で31%です。

マンハッタン・コンドミニアム&コーポ全体の中央値は2019年比1,050,000ドルと5.1%上昇しました。5ミリオンドル以上の高級物件の売れ行きが好調で36%増加したからです。

マンハッタンの不動産価格は底堅く、ロックダウンによる影響は限定的で、しっかりと安定しています。