【2021年第1四半期】ニューヨーク最新不動産売買市場

2021/4/7 タグ: / / / /

2021年第1四半期のニューヨーク不動産マーケットリポートです。

マンハッタン

マンハッタン・マトリックス コープ&コンドミニアム
第1 四半期 増減(四半期) 昨年第4 四半期 増減(年) 昨年第1四半期
平均販売価格 $1,711,159 -8.40% $1,868,994 -9.40% $1,887,740
SFあたりの平均販売価格 $1,387 -9.70% $1,536 -9.90% $1,540
販売中央値 $1,075,000 2.40% $1,050,000 1.40% $1,060,000
販売中央値・新開発物件 $2,114,354 -23.30% $2,757,500 -24.60% $2,805,252
販売中央値・中古物件 $968,000 4.60% $925,000 0.30% $965,000
契約件数 2,457 28.70% 1,909 2.10% 2,407
マーケット滞在期間(日) 138 13.10% 122 20.00% 115
値引き(%) 4.60% 7.00% 7.20%
市場にでている販売件数 7,224 -12.70% 8,277 18.20% 6,113

数字の参照:Elliman Report

契約件数は過去10年間の第一四半期の平均2,567件をわずかに下回りましたが、前年を上回りました。
2ミリオンドル以上の物件が前四半期比28.7%増加しました。

マンハッタンは人口密度が高く、又、富裕層が多く金銭的に移動する余裕があることから、ロックダウン中、ニューヨーク市の中で最も人が郊外に流れたエリアです。しかしながら、在庫増による値段交渉幅増加、住宅ローン低金利、ワクチンの普及に伴って広がる安心感により売買市場は活性化しました。

コンドミニアム

コンドミニアム
第1四半期 増減(四半期) 昨年第4四半期 増減(年) 昨年第1四半期
平均販売価格 $2,414,982 -10.50% $2,697,688 -6.70% $2,587,682
SFあたりの平均販売価格 $1,714 -9.70% $1,898 -10.90% $1,923
販売中央値 $1,550,000 -7.50% $1,675,011 -4.70% $1,626,515
契約件数 1086 20.40% 901 6.50% 1,020
マーケット滞在期間(日) 159 19.50% 133 21.40% 131
値引き(%) 4.80% 7.60% 7.50%
市場にでている販売件数 3,490 -13.70% 4,046 8.00% 3,230

販売件数が4四半期ぶりに前年同期比を上回り、住宅ローン利用者が過去7年間で最も多い割合となりました。
間取り別でみると1ベットルームが人気で、市場にでてから短期間で契約済となっています。

市場シェア 販売中央値
ワンルーム 6.80% $525,000
1ベットルーム 33% $945,000
2ベットルーム 35.90% $1,866,750
3ベットルーム 16.30% $3,000,000
4ベットルーム以上 7.80% $6,250,000

高級物件

高級物件
第1四半期 増減(四半期) 昨年第4四半期 増減(年) 昨年第1四半期
平均販売価格 $6,495,124 -15.10% $7,646,808 -15.50% $7,683,836
SFあたりの平均販売価格 $2,324 -9.40% $2,564 -10.70% $2,603
販売中央値 $4,950,000 -11.60% $5,600,000 -13.20% $5,700,000
契約件数 249 30.40% 191 3.30% 241
マーケット滞在期間(日) 218 28.20% 170 15.30% 189
値引き(%) 6.90% 10% 9.00%
市場にでている販売件数 1,571 7.20% 1,466 14.50% 1,372

高級物件は価格下落幅が大きく、又、前年同期同様、中古物件 VS 高級物件の販売件数を比較すると2:1となりました。

市場シェア 販売中央値
コープ 55.80% $2,999,000
コンドミニアム 44.20% $9,031,705
新開発物件 34.90% $5,500,000
中古物件 65.10% $4,849,500

 

新開発物件

新開発物件
第1四半期 増減(四半期) 昨年第4四半期 増減(年) 昨年第1四半期
平均販売価格 $3,268,615 -14.50% $3,823,673 -15.20% $3,852,570
SFあたりの平均販売価格 $2,152 -8.30% $2,346 -15.30% $2,541
販売中央値 $2,114,354 -23.30% $2,757,000 -24.60% $2,805,252
契約件数 286 -2.10% 292 9.20% 262
マーケット滞在期間(日) 261 39.60% 187 6.50% 245
値引き(%) 8.60% 5.90% 7.80%
市場にでている販売件数 797 -11.30% 899 -19.60% 991
市場シェア 11.60% 15.30% 10.90%

全体的には販売価格は下落したが、3ミリオンドル以下の新築物件に限っては販売件数増加中で、短期間で契約に至りました。

中古物件

中古物件
第1四半期 増減(四半期) 昨年第4四半期 増減(年) 昨年第1四半期
平均販売価格 $1,505,985 -0.70% $1,516,016 -8.60% $1,647,747
SFあたりの平均販売価格 $1,259 -5.10% $1,327 -9.00% $1,384
販売中央値 $968,000 4.60% $925,000 0.30% $965,000
契約件数 2171 34.30% 1,617 1.20% 2,145
マーケット滞在期間(日) 128 11.30% 115 18.50% 108
値引き(%) 3.90% 7% 7.10%
市場にでている販売件数 6,427 -12.90% 7,378 25.50% 5,122

販売件数は4四半期ぶりに前年同期を上回りました。
在庫は第3四半期をピークに大幅に減少し、販売価格の中央値は、平均販売価格が上昇する中、ほぼ横ばいとなりました。

まとめ

低金利住宅ローンにより初めての住宅購入者が販売件数の41.9%を占め、7年ぶりに過去最高を記録しました。

争奪戦(Bidding war=複数のオファーが入った結果、値段を一番上げた者が購入)は13年間の調査で最も低い割合となりました。ちなみに最も争奪戦が激しかったのは2015年第三四半期が最高で31%です。

また、COVIDの影響で海外からの渡航が容易でないことから、海外からの購入者のシェアは、2014年には30.1%を記録しましたが、今回は11.2%と7年ぶりの低水準となりました。

ワクチンの普及、COVIDの収束に向かうに従い、海外からの購入者増加を期待している。