小売不動産市場・苦戦中
新型コロナウイルスのパンデミックは、ニューヨーク小売不動産市場に大きなダメージを与えています。
2020年1月1日~3月31日までの第1四半期中、市内の店舗賃料は下落し続けました。
商業用不動産サービス会社CBREの最新レポートによると、ニューヨーク市の店舗賃料の平均は、前年比9%減の1平方フィートあたり714ドルとなり、10四半期連続の家賃減少となりました。
タイムズスクエアの店舗賃料
最も注目すべきは、タイムズスクエアの店舗賃料です。
2011年以来初めて1平方フィート当たり平均1,800ドルを下回り、1年前より15.7%減少、平均1,647ドルとなりました。
SOHOの店舗賃料
SOHOのブロードウェイ近辺では、賃料が30.1%減となり、1平方フィートあたり平均600ドルから420ドルに下落。 高額賃料物件の中には、更なる値下げでテナントを誘致を試みています。
大型店舗
パタゴニア、ナイキ、アップルなどの小売業者は、3月中旬にCovid-19の蔓延を食い止めようと、全国的に一時閉鎖しました。ヘラルドスクエアのメイシーズも全国的に閉鎖状態です。
5番街、マディソン街、タイムズスクエア沿いには、いつもは多くの買い物客で賑わっていますが、ニューヨーク封鎖後は人がいません。多くの店舗のショーウィンドウには、すぐに復旧して稼働することを願っていると掲示されています。
コロナ収束後のニューヨーク小売業のゆくえ
オフィスが稼働してから数週間経過し、更にソシアルディスタンスが解除されて交通量が回復するまで、営業を見合わせる予定の店舗も多く、引き続き厳しい状況に置かれる可能性が高い。
危機が終わった後、ニューヨークがどれだけ早く普通の生活に戻れるか、そしてマンハッタンの小売業がこの劇的な衰退から回復するまでにどれくらいかかるかは、現時点では未知数です。