ニューヨークのランド・リースビル=借地権付き建物・メリット&デメリット

2020/9/10 タグ: / / / / / /

ニューヨークのLand Lease Building=借地権付き建物

ニューヨーク市には借地権付き建物がおよそ100棟ありますが、そのほとんどがマンハッタンに存在します。ニューヨーク市の借地権は、通常20年間の延長のオプション付き込みで99年間の契約期間となります。購入者は毎月のメンテナンス料金を通じて、地代の一部を支払っています。

ニューヨーク市の借地権付き建物は、大きく3つに分類

① 国有地の借地建物で、そのほとんどはバッテリーパークシティにあります。バッテリーパークシティはすべて政府の所有する土地で、バッテリーパークシティ当局によって管理されています。これらの借地権は常に更新されると想定できます。

② 個人所有者が所有する土地が、ごく一部ですが存在します。契約更新は難しい場合が多い。

③ ニューヨーク市の他の借地権付き建物のほとんどは非営利団体が所有しており、その中でも教会が地主である場合が多いのが特徴的です。1705年にアン女王がニューヨーク市にある聖公会の教区に215エーカーもの農地を与えた事が由来です。又、カトリック教会も歴史的にニューヨーク市に広大な土地を所有しており、コンドミニアムとコープの両方に土地をリースし続けています。契約更新に前向きである場合が多い。

例1:カーネギー・ハウス

ミッドタウンの高級住宅街に位置する100 W. 57th St.にあるコープでは、現在ワンルームで10万ドル(1,100万円程)、1ベットルームで15万ドル(1,650万円程)という低価格で市場で販売されています。存続期間が約10年しかない上に、更新せず期間満了となる可能性があるからです。万が一更新しなかった場合、市場価格で高額な土地購入をするか、もしくは、建物は土地所有者の物となり、ユニットのオーナーは立ち退きに直面したり、もしくは、テナントとしてそのユニットを賃貸する可能性がある為、安価で売り急ぐ持ち主が多い。

例2:トランプ・プラザ

トランプ大統領が1983年に建設したとき、最初の40年間の借地代はわずか120万ドルで契約を交わしました。しかし2015年になって、土地の価値が2023年までに2億ドルにも及ぶと推定されました。そうすると、年間の地代が1600万ドルになり、建物の居住者は毎月の維持費が約3倍になると予測し、住民が団結して最終的に1億9000万ドルで借地を購入しました。

メリット

唯一の利点は購入価格が安価である事です。借地権付き建物内のユニットは相場の20〜30%(カーネギーハウスの場合は約90%!)安く購入することができます。

デメリット

借地契約している物件の満了期が近づくと、通常、不動産鑑定士の評価に基づいて更新に向かって協議します。更新しなかった場合、アパートの所有者が土地を購入できるオプションがあったとしても、新しい土地査定で地価が上がっている場合が多く、各ユニットに割り当てられた土地購入価格が、かなり大きな金額負担となる可能性が高いです。

概して、ニューヨーク市の非営利地主の多くが教会であり、長期的なビジョンに基づいて契約更新に前向きである場合が多いが、土地が個人所有の場合は契約更新が難航する可能性が高くなります。

住宅ローンを利用する場合

借地権付きのユニットの場合、融資がうけにくくなります。銀行は、借地権の残存期間より長い期間の住宅ローンは認可してくれません。